オープン戦弾

ハム二岡、代打で同点弾 切り札 健在だ


<オープン戦:ヤクルト8 −8日本ハム>◇20日◇ 神宮


今年も代打の切り札は健在だ。日本ハム二岡智宏内野手(36)が、8回に代打で登場。左翼席へ同点に追いつく1号ソロ本塁打を放った。「打ったのはフォークかチェンジアップです。少し泳いだ分、入るとは思いませんでした」。クールにダイヤモンドを1周する本人をよそに、ベンチはシーズンさながらの盛り上がりで仕事人を迎えた。


狙い澄ました1発だった。相手は開幕ローテーショ ン候補の左腕・赤川。直球を待ちながら、初球の132キロ変化球をうまくバットに乗せた。「シーズン中と変わらないです」。出番に備えて集中力を高め、一振りで結果を残す。昨年までと変わらない、頼れる姿に渡辺打撃コーチも「ベテランだね。狙っていたんだと思う。神宮の狭さも、よく分かっている。立派だ」と褒めたたえた。


古傷でもある両脚は、慢性的な痛みを抱えている。春季キャンプも2軍スタートだったが「(開幕から)逆算なんてしていないです」と、自分のペースを貫いて調整してきた。オープン戦はすべて代打で6試合に出場し、5打数3安打1四球で打率6割。3打点と相変わらずの勝負強さも誇っている。首脳陣からの信頼も普遍で、力強く言い切った。「準備はできています」。ここまでの結果が、それを証明している。