代打サヨナラ安打

日本ハム7―6ロッテ】延長12回二、三塁、4時間59分の熱戦に二岡がピリオドを打った。「球種はよく分からないけれど、外の変化球をうまく拾えた」という打球は右中間へ。巨人時代の06年7月27日の広島戦(東京ドーム)以来、3年ぶり9度目のサヨナラ打は、代打での自身初めての劇打となった。
 巨人での10年間は主力だった。新天地では慣れない代打稼業を兼ねるが「(先頭の小谷野)栄一が出塁したところで気持ちの準備をした。福良ヘッドが(出番を)言ってくれるので気持ちのスイッチも入りやすい」と異なる役割に不安はない。
 梨田監督も「もっと前に使いたかったが、2死でも二岡の方が(森本)ひちょりより打てると思った」とニンマリ。これで5連敗後に本拠地で3連勝。14日からは首位ソフトバンクと3連戦。先陣をダルビッシュに託し、1・5ゲーム差を一気に逆転する構えだ。(スポニチ)

つい目から汁が。良かったねー。うん良かった良かった…。
自分は今までの二岡のサヨナラ打の本数を知ってるからきっと何とかすると思って見てたけど、札幌の人の印象としては正直あんまり期待してなかったろうなぁ、と思うんだ。まだ本拠地ではお立ち台もなかったしね。展開的に重い試合だったし、ホームの声援に応えられてほんと良かった。
…自称乙女のインタについては割愛させて頂きますw


ニッカン追記。
移籍が決まった時点で心配はしてたけどやっぱ在京球団とは比べ物にならないぐらい移動はしんどいんだろうな。咳、もう大丈夫なのかな…。

右中間を転々とする白球がフェンスに到達するころ、マウンド付近では笑顔のヒーローがもみくちゃにされていた。延長12回2死二、三塁の場面で、代打二岡の一振りが、4時間59分の熱戦に終止符を打った。「とにかく、打たないと試合が終わるので…。ガッツポーズが出た? サヨナラを打ってガッツポーズをしない人もいないでしょ」。巨人時代の06年7月27日広島戦(東京ドーム)以来、自身9度目のサヨナラ打に、自然と表情は緩んだ。
 プレーボールが遠い昔のことのようだった。ベンチで出番を待つこと5時間弱。東京から新幹線に乗れば九州まで到達できる長時間、ゲームから気持ちを切らすことなく見守ってきた。声がかかったのは延長12回、先頭の小谷野が右前打で出塁してからだった。「(出番の)ちょっと前にヘッド(福良コーチ)に伝えてもらっているのでその辺は大丈夫です。すぐに気持ちを切り替えて、スイッチが入るようにはできています」と心強い。シーズン序盤のころのようなとまどいは消えていた。
 14打席、安打から遠ざかっていた。「状態は悪くなかったけど、打つべきボールを打てていなかった」。反省点を頭に描き、この日は初球からフルスイングした。内角を直球でグイグイ攻められても腰は引かなかった。カウント2−1から初めて投じられた変化球を右中間へ。「うまく拾えたなという感じ」。経験と技術が生んだ、劇的な決勝打だった。
 新天地への移籍、北海道への引っ越し、そして関東の球団では経験できない長時間の飛行機移動。慣れない環境が、見えない疲労を蓄積させた。6月には原因不明のせきが出始め、それが2週間以上おさまらなかった。それでも、裏では打撃練習を続け、ベンチではチームメートの笑いの輪に加わった。
 苦しんでいても表に出さないことが、仲間から好かれる要因でもある。今月上旬の函館遠征では、巨人時代の戦友ソフトバンク小久保に食事に誘われ、ともにした。チームの垣根を越えて愛されるキャラクター。初めて上がった札幌ドームのお立ち台では、スタンドからも温かい拍手が降り注いだ。「一言一言に反応してもらって、よかったです」。ヒーローの甘いマスクは、“婚活”に励む女性ファンのハートをもがっちりつかんでいた。
 14日からは首位ソフトバンクとの3連戦を迎える。梨田監督は「二岡は右方向に大きいのを打てるからね。(ソフトバンクには)函館で連敗しているので、勝ち越せるようにしたい」。長時間ゲームの疲労感を楽しんでいるようだった。