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日本ハム】二岡「完全燃焼」引退会見で亡き父に「償えた」


 巨人、日本ハムで活躍した二岡智宏内野手(37)が9日、千葉・鎌ケ谷市内の日本ハム「勇翔寮」で引退会見を行った。15年間のプロ生活を「完全燃焼」と振り返った。高校時代、自身の試合の応援に駆けつける途中で交通事故死した父・清司さんの墓前にも引退の報告を済ませたといい、「自分のせいという思いだったが、多少は償えたかな」と、安どの表情を見せた。

 二岡は、晴れやかな表情で現在の心境を語った。

 「ジャイアンツで10年、ファイターズで5年間。たくさんの人に支えられて、15年間の野球生活を全うできた。完全燃焼できたと思っています」。栄光の時もあれば、故障に苦しめられた時期もあった。だが、現役を終えて感じたのは“充実感”だけだった。

 広島・広陵高2年の秋。二岡の応援に駆けつけようとしていた父・清司さんが、その途中で交通事故に遭い、亡くなった。「そのことが僕の中でずっと引っかかっていたし、『自分のせいで』というのもありました」。人知れず、重い十字架を背負いながら闘ってきたのだ。

 だから、一瞬たりとも手を抜くことはなかった。「プレーしている中で、歯止めが利かない部分はある。けがが多かったことに関しては、悔いはないです」。常に全力を出してプレーしてきたことが、皮肉にも選手寿命を短くすることになった。

 だが、胸を張って言い切った。完全燃焼したことを父の墓前に報告。「現役を終えるということで、多少は償えたかなと思います」と笑みを浮かべた。

 今後については「何も決まっていない」と話した。「打撃に関しては、まだまだいろいろなことに興味があるし、勉強してみたいなと思います」といい、将来的には指導者としてグラウンドに戻ってきたい考えを明かした。

 
◆二岡 智宏(におか・ともひろ)1976年4月29日、広島県生まれ。37歳。広陵高から近大を経て、98年ドラフト2位で巨人入団。ルーキーから正遊撃手として活躍。02年には日本シリーズMVP、03年にはベストナインを獲得。08年オフ、トレードで日本ハムに移籍。通算成績は1457試合で打率2割8分2厘、173本塁打、622打点。180センチ、81キロ。右投右打。
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/npb/news/20140109-OHT1T00227.htm

日本ハム】「朝、体の心配しなくていい」…二岡に聞く


 巨人、日本ハムで活躍した二岡智宏内野手(37)が9日、千葉・鎌ケ谷市内の日本ハム「勇翔寮」で引退会見を行った。15年間のプロ生活を「完全燃焼」と振り返った。高校時代、自身の試合の応援に駆けつける途中で交通事故死した父・清司さんの墓前にも引退の報告を済ませたといい、「自分のせいという思いだったが、多少は償えたかな」と、安どの表情を見せた。

 
二岡に聞く

 ―引退を表明した今の心境は?
  「野球をやりたくなるかなと思っていたが、そういう感情は浮かばず、朝起きた時に体の心配をしなくていいので、リラックスした生活を送れています」

 ―引退を決意した理由は?
  「走攻守、全部できないと意味がない。プロ野球選手である以上、グラウンドに立つなら、そこはちゃんとやりたいと思っていた」

 ―同僚などにも報告をしたのか?
  「巨人でやっていた時の先輩方は、みなさん連絡してきてくれました。『お疲れさま』と」

 ―松井秀喜氏ら?
  「松井さんはなかったですね(笑い)。清原さんには、『泣けよ』とメールで言われた」

 ―印象深かった対戦相手は?
  「小学校から一緒にやっている阪神・福原と対戦する時は、特別な感情ではないですが、やりづらい感情もあったし、打ってやろうという感情もあった」
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/npb/news/20140109-OHT1T00228.htm